「こいつはまた奇妙なことに巻き込まれたのか……」
がっくりと肩を落とす長鼻の男海賊ウソップ。 人の気配が無いところにまで逃げてきたは良いが其処から先は思い浮かばない。 今までも口先と嘘で相手を騙し騙し倒してきたが、この島にはルフィ並に強い奴がごろごろしていた。 「俺には無理だろうなぁやっぱり」 見たところ一般人も巻き込まれていて、許せないという怒りの感情は湧いてきているのだがどうしても保身の案しか思い浮かばない。 「取り敢えず、アイテムを確認して行動を決めるか」 今まで色んな物を分解して改造してきた。 その物の特徴を100%理解し使いこなすのが彼の強みだった。 ウソップはカプセルを投げた。 「――紙切れか?」 出てきたのは三枚のカードと説明書。 仕組みは解らないがどうやらカードをアイテムにして利用しろって事らしい。 「まぁアイテム3つ配られてと考えりゃ、大当たりな方か……だが信じて良いのかこれ?」 カードの中には『死者への往復葉書』とか書かれている物も存在した。 雲の上の国とかは見てきたが流石に死者とやりとりできる手紙なんて聞いたこと無い。 だが雲の上の国だって最初は信じられない存在だった事は確か。 って事はもしかしたら自分が知らなかっただけで、この広い世界にはそんなアイテムもあるのかも知れない。 「……縁起でもねぇ」 仲間が死んだ時を想像したが慌ててそれを否定する。 そのカードは早々とポケットにしまい、次のカードと説明書を見比べた。 「こ、これは――これからの行動は決まった」 カードと説明書を握りしめ彼は立ち上がった。 「ゲインッ!!」 説明書に書かれてある言葉を唱えそのカードをアイテムに戻す。 そしてそのアイテムを身につけ残りはカプセルに仕舞うと駆けだした。 何処に向かうかはこのアイテム次第。 アイテムに導かれた方向に足を向ける。 そして足が止まったのは小さな洞窟の入り口。 ごくりと唾を飲み込みその洞窟に足を踏み入れていく。 (人の気配がする……って事はこのアイテムは信用して良いのか?) ポケットに入れたアイテムを緊張と疲れで汗にまみれた手で握りしめる。 これで最初に危ない奴が出てきたらそれで終わり。 ろくな武器もないままここでリタイアする羽目になる。 だが、進まないと話しも進まない。 ウソップは再びアイテムを握りしめると更に一歩踏み出した。 手にしたアイテムは『賢者のアクアマリン』。 説明書には『所有している者は、一生を通して付き合えることが出来る、知性豊かな友人を何人も得るだろう。』と書いてあった。 「俺は、数千の手下を持つ海賊!キャプテンウソップ様だ!!」 構える武器もなくただ胸を張ってそう叫ぶ。 その先にはおしゃぶりをくわえた緑色の魔法使いが驚きながらこちらを見ていた。 彼の名は魔法使いポップ。 この島の中でもトップレベルの知性と勇気を備え持つ頼りになる人物だ。 だがウソップがそんなことを直ぐに見分けられる筈もなく、ただただ目線はおしゃぶりの方に行っていた。 【鹿児島県/早朝】 【ウソップ@ONE PIECE】 [状態]:普通 [装備]:賢者のアクアマリン@HUNTER×HUNTER [道具]:荷物一式 死者への往復葉書ともう一枚のグリードアイランドのカード [思考]:アイテムを信じて心強い仲間を捜す 【ポップ@ダイの大冒険】 [状態]:普通 [装備]:魔封環@幽遊白書 [道具]:荷物一式 [思考]:不明
by jump-royale
| 2005-07-05 23:28
| 九州
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